[脱ステロイドの踏み絵]
これは、「
脱ステロイドの必要条件
」Part2である。 ステロイドの無い時代では、誰もが普通のこととして、
ステロイドを使わずにアトピーと共に生きることができただろう。
しかし今は、ステロイドのある(しかも、非常に強いステロイドや、
さらなる免疫抑制剤プロトピックまである)時代だ。
ステロイドのある時代では、アトピー患者は、
治療にステロイドを使うか使わないかという選択を、自らしなくてはならない。 「脱ステロイドをするべきかどうか迷っている」というご相談を、時折頂く。
ステロイドを使ってはいても、進んで使っているのではない患者は、案外多いのでは。
それらの方々に。以下に挙げる点を自分がクリアできるかどうか、考えてみられるといいと思う。
全てYesなら、あなたは脱ステロイドに挑戦できるだろう。
ステロイドを使わない→ひどいまま
その状態に耐えられるか?
節制・食養生など、他の努力をする気があるか?
良くなるまで待つ、気長さを持てるか?
外観の悪さを、好(よ)しとできるか?
生活・仕事に制限ができても、
それでもいいと思えるか?
経済的に、もちこたえられるか?
脱ステロイド後数カ月以内に安定した状態に達する患者も確かにいるようだ。
が、脱ステロイドがただ治療薬の害からの脱出でしかない以上、
再び表出したアトピー性皮膚炎そのものの症状に、長く悩まされる患者たちの存在は、
想像に難くない。
一時は良くなっても、また悪化する患者もいるだろう。
非常体制のまま生活していけるのは、せいぜい2年程度が限度だ。 どこまで自分が頑張れるか決めて、それを超えたらステロイドに戻るのでもいいと思う。
悪化したら、また使ってまた止めて、でもいいと思う。
止められないまでも、これらの視点を持って、減ステロイドを心掛けるのでもいいと思う。
人生に於けるステロイド使用量の総和を減らす努力は、必ず無駄ではないと、私は信じる。
2008.9.
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