人知れず涙するもよい。 心許せる人の前もまた。
極まった思いの丈が、 眼の渕から透明な水を溢れさせる、 この奇妙な優れたしくみよ。
捕われ、剣呑、ごつごつした感情。 そんな埃は洗い流され、 雨上がりの空と地平が、心に広がる。
さあ、再出発だ。 自由に放たれた心で、今度は何を、 見て、聞いて、感じようか。
どんな境遇が流れ込んできても、 私たちには、それを処理する力がある。
2010.10