「自分はいったいどうしてこんな病気にならねばならなかったのか??。」
困難な病状を抱えたなら、誰しも一度はそう思わずにいられないだろう。
アトピー性皮膚炎において、その「原因」と考えられているものを挙げると・・。
#1 遺伝
#2 環境(アレルゲンへの暴露)
#3 気質
#4 生活習慣
#5 食習慣
#1はいささか運命論的だ。あきらめるためにはとても都合がいい。
しかし人により体質的に弱い場所が違うと考えれば当然のこととも言えるだろう。
#2の環境は日々悪化している。当然アトピー性皮膚炎患者は増える。
#3ストレスの存在自体は不可避で、それを体の破壊に繋げないための、気質のコントロールが必要なのだと思う。
リラックスするためのテクニックが必要な時代になってきているということかも知れない。
#4#5日々の生活態度がその人の体を左右し、食べる物がその人の体を作る_
自明の理であるが、病気で困るまでは忘れられ勝ちなことだ。
病気になるまでを考え直せば、その習慣に改善の余地はあるだろう。
しかし一方それはその人にとっていろいろな意味で都合のいい習慣であったのであろうから、それを変えることはとても難しいかも知れない。
「悪化要因を避け、病気と上手く付き合っていきましょう」というのは、医者の常套文句である。
成る程自分の悪化要因を考え防ぐ努力は大事なことだ。
しかしそれは簡単なことではない。大概の場合因果関係は不明確だし、避け難い悪化要因に溢れているのが現実の世界である。
生きていくことは清濁合わせ飲むことを余儀無くされるものであり、「上手い」生き方をしようとすることなど、ナンセンスな気がしてならない。
一方、「私が何をしたというのか」と、唯被害者ぶるのも、子供じみている。
自分で自分に責任を取り、ちゃんと生き暮らしていくということは、難しい。
頼るべき物差しは、結局自分にとって何が大事かということだろうか。