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 アトピー性皮膚炎・アレルギー:医師の著作など


食べ物で治す子どものアトピー★★★★★・・・群馬大学医学部小児科教授だった明治43年生まれの著書が、アトピー性皮膚炎児の食物アレルギーの考え方と対処法について述べたもの。その記述は分かりやすく、アトピー増加への危惧・科学物質への懸念など先駆的で、少しも古さを感じさせない。ひと頃流行った発疹の形による原因食物の鑑別には異論もあろうか。しかし原点に帰る思いにさせてくれる本である。

アトピーを治す大事典★★★・・・代替医療に偏見のない帯津医師が、西洋医学のみならず病院・診療所などで行なわれているあらゆるアトピー治療を網羅した事典。こんな治療もあるのかとびっくり。治れば何でもいいのだ。翻弄されない自信のある人は読んでみると面白いだろう。

ランドルフ博士の新しいアレルギ−根絶法★★★ ・・・1906年生まれのアメリカの医師。多くの患者の診療を通じた研究の成果として、化学物質過敏症と食物アレルギーという環境病の実態・発症機序・対策について詳細に論じる先駆的大著。やや難解だが、「隠れ型」という概念(原因物質が体内から切れた時に、むしろ離脱症状が出て体調が悪くなる)、化学物質の様々な物への混入とその存在が見えないこと、医学界の無関心と産業界の抵抗、といったこの病気の難しさに、既に明確に言及していて心打たれる。

アトピー性皮膚炎を治す漢方療法★★・・・漢方療法の概念、アトピー性皮膚炎へのタイプ別処方。養生法にも言及。

食事でアトピー性皮膚炎を治す本★★★★★・・・高エネルギー・高たんぱくの現代食をやめて、昭和30年代の日本食に帰ろう。卵・牛乳・植物油・肉・加工された菓子・添加物の多い現代の食事が、体の処理能力を超えて、アトピー性皮膚炎の症状として表れていることを、下関市立中央病院小児科で患者の80%を解決に導いた実績から語る。除去食ではなく、病気にならないために食べるべきあたりまえの和食がどういうものか、わかりやすく書かれていてお勧め。

アトピー全快 汗を出すのが正しい★★★・・・外科医から開業(丹羽クリニック、在東京都新宿区)。汗が出せる体にする、胃腸の機能を強くする、整体を併用するなどのホリスティックな姿勢に、激悪化した当時私が医師のアトピー本を片端から読んだ中で唯一、納得できるものを感じた本。

アトピー・ステロイドを考える★★★・・・ステロイドに頼らないアトピー治療に携わる医師たちのシンポジウムの講演記録。

こう治す複合汚染アレルギー★★★★・・・小児の食物アレルギー治療から始まり、大人の慢性病にも食物アレルギーが関与している可能性、化学物質過敏症や環境汚染病の合併に気づき、これらを臨床観察を基に総合的に診断・治療していくようになった著者。「マンデル博士のアレルギー治療法」「ランドルフ博士の新しいアレルギ−根絶法」の翻訳も手がけている、アメリカでクリニカルエコロジスト(臨床生態学者;環境汚染病専門医 と訳す方が適当かもと著者は言っている)と呼ばれているこの分野の、賢明なる先駆者の一人である。
平易な語り口で素人にも非常に分かりやすい本。これらの病気がどういう性質のものであるかということを、自然と理解できるだろう。(絶版だが、中古書市場で入手可能)

激症型アレルギ−・アレルギ−っ子の生活百科・暴走するアレルギ−★★★★・・・多数の患者さらに我が子でも、アナフィラキシーについての豊富な経験をもつ小児科医が、アナフィラキシーと、アレルギーっ子の生活について語る。その説明は詳細にわたりかつわかりやすい。実際に食物アレルギーで困っている方に。著者は2004年開業(かくたこども&アレルギークリニック、在宮城県多賀城市)

アレルギーからあなたを守る7つの方法★★★★★・・・アレルギーに対する代替療法の解説書。7つとは、栄養・ハーブ・アロマ・ホメオパシー・鍼・NAET・イメージ。いささか訳がハチャメチャだがNAETが入っている点で、個人的に星を水増し(笑)。

ステロイド依存★★★★・・・多くのアトピー患者のステロイドからの離脱に立ち会い助力した皮膚科医の経験の記録。リバウンドでどう酷くなるか何に注意すべきか知りたい人に。患者にとっては入院もできる貴重な場だったが、著者の深谷氏は力つきてこの分野から退くことを余儀なくされてしまった。誠に痛ましい。

知らないと怖い食物アレルギ−★★★・・・・食物アレルギーの入門テキスト。著者は小児科医(まつのぶ小児クリニック、在東京都練馬区)。

アトピー治療革命★★★★・・・「何もしない」がアトピーライフの到達点と考え、ステロイドに頼らないアトピー治療を多くの患者に実践する、皮膚科医(藤澤皮膚科、在東京都練馬区)。現代脱ステロイド事情と、治療養生法が、網羅的に理解できる。(この治療が全てではないということを踏まえた上で、)脱ステロイドを志す人の入門書として、格好の一冊。

二人三脚で治すアトピー★★★★・・・脱ステロイド治療のパイオニアである皮膚科医。1990年からステロイドを使いたくないアトピー患者に入院の場を提供している(淀川キリスト教病院→現在 尼崎医療生協病院、在兵庫県尼崎市)。「早寝早起きをして、バランスよく食べて、言いたいことを言い、やりたいことをする」ができるようになればアトピーは良くなる、という考えのもと、多くの患者を助けてきた。患者の自主性を重視し、その気づきを促す姿勢は、力強く清々しい。精神的ストレスや生活の乱れの関わりに思い当たる人には、特に参考になるかも。

患者に学んだ成人型アトピー治療★★★★・・・脱ステロイド希望の入院患者を積極的に受け入れている皮膚科医は、2008年現在日本で、淀川キリスト教病院・尼崎医療生協病院とここだけ(阪南中央病院、在大阪府松原市)。自身の治療方針と、脱ステロイドの経過や注意点を詳細に語る、実践的な参考書。やや難解ですが、読み込んでいけば得るものがあるでしょう。

脱ステロイドのアトピー治療★★★★・・・食物アレルギー研究と漢方医学を長年実践してきた、北海道の医師。東洋医学的視点で体内から整え強化しようという姿勢は貴重。都会に住む者はこう上手くはいかないかも、とはちょっと思うけど。