月曜の祝日を数えてみた   



21世紀になってから、ハッピーマンデーとして月曜日が祝日になることが増えた日本。
果たしてどのくらい増えたのか。

月曜のみの病院勤務を仕事の1つとしている医師である者の実感として、なんだかどんどん増えているような気がする。
先の予定を決めるにも、ここは祭日だからその次の週で、と配慮しなければならないことがしばしば。
給与報告を頂き前月の勤務を振り返ると、また3週しかなかったのかと思う。

そこで実際にどれだけ増えているのか、数えてみようと思った。

まずは今年を、そして去年、一昨年とさかのぼってみる。
カレンダーから月ごとの日数とその合計を拾い出し、休日は赤書き、平日の数はその右に通常色で記す一覧表にしてみた。
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2019 1 3 1 3 0 4 1 4 1 3 0 4 1 4 1 3 2 3 1 3 1 3 0 5 10 42
2018 2 3 1 3 0 4 1 4 0 4 0 4 1 4 0 4 2 2 1 4 0 4 1 4 9 44
2017 2 3 0 4 1 3 0 4 0 5 0 4 1 4 0 4 1 3 1 4 0 4 0 4 6 46
2016 1 3 0 5 1 3 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 1 4 0 4 0 4 5 47
2015 1 3 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 0 5 1 3 1 3 1 4 0 4 5 46
2014 1 3 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 0 4 1 4 1 3 2 2 0 5 7 45

今年の月曜の祝日は、なんと10日!
祝日が無い月は3月、6月、12月だけである。
通常12月末は休みと考えると、月に4日以上フルに出勤する月は、12か月中わずかに2か月。
これでは、休みだらけという印象になるのも無理はない。
ほぼ月に1回ずつ、強制的に休ませられているわけで、なんだか仕事ができないようにじゃまをされているような気にすらなってくる。

では、ハッピーマンデー以前はどうだったのだろうか。
調べると、成人の日が1月第2月曜に移り、体育の日が10月第2月曜とされたのが2000年から、そして海の日が7月第3月曜に、敬老の日が9月第3月曜となったのが2003年から。
そこで2000年からさかのぼって数年を、同様にリストアップしてみる。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2000 1 4 0 4 1 3 0 4 0 5 0 4 0 5 0 4 0 4 1 4 0 4 0 4 3 49
1999 0 4 0 4 1 4 0 4 1 4 0 4 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 0 4 3 49
1998 0 4 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 0 5 0 4 0 4 1 4 0 4 3 49
1997 0 4 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 0 4 1 4 0 4 2 2 0 5 5 47
1996 2 3 1 3 0 4 1 4 1 3 0 4 0 5 0 4 2 3 0 4 1 3 1 4 9 44

意に反して、2000年とその前年の合計は同じ。急な変化は見られない。
しかしこの頃は、月曜の平日が年に49日もあったのかと思うとびっくりする。
それがハッピーマンデー制度によって、今年のように42日にまで減ってしまう仕儀となった。
1年の中で同じ曜日は52回しか巡って来ない。そのうちの7回の減少は、どう考えても大きい。

この先がとても不安になってきたので、今度は来年以降を数えてみる。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2022 1 4 0 4 1 3 0 4 0 5 0 4 1 3 0 5 1 3 1 4 0 4 0 4 5 47
2021 1 3 0 4 0 5 0 4 1 4 0 4 1 3 0 5 1 4 1 3 0 5 0 4 5 47
2020 1 3 1 3 0 5 0 4 1 3 0 5 0 4 1 4 1 3 0 4 1 4 0 4 6 46

またまた予想外と言うべきか、それほどでもない結果が出た。
月曜の平日は、46-7日もある。
すなわち、曜日の配置は年によってかなり変動がある、水もののようだ。

もちろん祝日の最大値、平日の最小値は、制度変更後に明らかに増えているのだが、その年の曜日の配置によっては変更前と変わらなかったり、少なかったりさえする時もある。
月曜日の場合、振替休日という別の不確定要素も加わるので、なおさらかもしれない。

この際だからと、平成1年(昭和64年)以降、毎年の年間合計数を数え上げてみた。
同様に赤字が月曜祝日数、通常色が月曜平日数である。

合計
2022(令和04年) 5 47
2021(令和03年) 5 47
2020(令和02年) 6 46
2019(令和元年) 10 42
2018(平成30年) 9 44
2017(平成29年) 6 46
2016(平成28年) 5 47
2015(平成27年) 5 46
2014(平成26年) 7 45
2013(平成25年) 10 42
2012(平成24年) 7 46
2011(平成23年) 5 47
2010(平成22年) 6 46
2009(平成21年) 6 46
2008(平成20年) 8 44
2007(平成19年) 9 44
2006(平成18年) 5 47
2005(平成17年) 5 47
2004(平成16年) 5 47
2003(平成15年) 7 45
2002(平成14年) 9 43
2001(平成13年) 7 46
2000(平成12年) 3 49
1999(平成11年) 3 49
1998(平成10年) 3 49
1997(平成09年) 5 47
1996(平成08年) 9 44
1995(平成07年) 2 50
1994(平成06年) 2 50
1993(平成05年) 2 50
1992(平成04年) 2 50
1991(平成03年) 7 45
1990(平成02年) 7 46
1989(平成元年) 2 50

平成の初めの頃は、年間50日の月曜を日本国民皆が普通に働いていた、学生なら学校で勉強に精を出していたのだ、ということがわかる。
もし今そのサイクルに戻ったなら、きつすぎると音を上げてしまうのかな。
旅行も行けないと文句が出たり、観光地が不振にあえいだりするのだろうか。

逆にハッピーマンデーの弊害としてよく挙がるのは、教育と医療である。
小・中・高・大の学校は、曜日ごとに配置された単科の決められた授業数が確保できなくなる。
どうしても足りなければ、夏休みや祝日月曜に登校して授業を受けることになるのだろうか。
なんとも、いびつな話である。

祝日が増えれば、医療機関の休診日も増える。
外来診療は普通、2人以上の医師で分担する場合、曜日ごとに担当医を決めて行われる。
特定の曜日の診療日数だけが少なくなれば、その曜日に受診している患者が困り、医師も困り、ひいては他の曜日の医師やその他の人たちにまで影響が及ぶ。

このゴールデンウィークも、4月29日と5月6日と2週連続で、病院の月曜診療は休みである。
初診や急変の方は即座の対処を得られず、安定している方も予定を繰り上げたり繰り下げたりの受診を余儀なくされ、不合理な混雑に耐えざるを得ない。
だが、令和の時代になって平成の天皇誕生日が平日になったことでもあり、当面、これ以上祝日が減るとは予想しがたいだろう。

ハッピーマンデーが月曜限定なのだから、せめて振替休日を月曜以外にしてもいいのでは?
そんな考えは邪道だろうか。
例えば現在、日曜など休日と重なった祝日はその後の最初の平日に振り替えられる規定を、これでは月曜になる確率が非常に高いので、「その後の月曜を除いた最初の平日」にする、などというのはどうだろう。
火曜日の休日が多くなり、連休は少なくなるとしても、すでにハッピーマンデーで年4回の日月連休は確定しているのだから、つりあいが取れるくらいになるのではないかな。

そんな夢想をしている10連休である。


2019.05.03.




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